アツミゲシってなに?散歩中に見つけた所持すると違法な花

こんにちはこんばんはいらっしゃいませおはようございます。僕です。

今日のお昼前、kiccoちゃんさんは歯医者さんへ歩いて向かっていた。
歯医者さんが怖くて遠回りをしながらお散歩していたら、空き地にヒナゲシがたくさん生えていて、
kiccoちゃんさん「ヒナゲシ畑だ~ナガミヒナゲシ(オレンジ)は危険外来種。こんなところにも群生してんな~」
と思っていたら薄紫のデカい花が。
kiccoちゃんさん「これは…良くないケシでは…?」
即座に写真を撮ってGoogleレンズへ。

kiccoちゃんさん
「キタ━━━(゚∀゚)━━━!!
(ずっと生で見たかったアツミゲシだー!)

アツミゲシってなに?

さて、kiccoちゃんさんが発見した「アツミゲシ」。
僕は名前を聞いてもピンとこなかったが、実はこの植物は法律で所持や栽培が禁止されているヤバいやつっぽかった。

アツミゲシ(渥美罌粟)は、ヒナゲシやナガミヒナゲシと同じような「ケシ」の仲間で、花の色は薄紫〜ピンクがかった紫。

kiccoちゃんさんが大興奮しながら撮影した花

茎はスラリと細長く、葉っぱにはギザギザとした切れ込みがあり、ツボミや茎、葉っぱの後ろ等にトゲが生えているのが特徴。

kiccoちゃんさんが大興奮しながら撮影した葉っぱ

愛知県の渥美半島から広がった外来種のケシなので「渥美罌粟」と呼ぶらしい。
ナガミヒナゲシ(オレンジ色)に比べると、花が一回り大きく、色も落ち着いていて野草って感じ。
よく見れば違いはあるが、街中で咲いていると「ただのキレイな花」と見過ごしてしまいそう。

アツミゲシは、「セティゲルム種」という、あへんの原料となるケシの一種。
いわゆる「アヘンケシ」や「ケシ坊主(けしがら)」として知られており、これらからモルヒネなどの麻薬成分を抽出することができるみたい。
一方、園芸用として流通している「ポピー」や「ナガミヒナゲシ」などは、あへん成分を含まない種類で、見た目は似ていても全く別物。
つまり、「ただの花じゃないケシ」が、このアツミゲシ

法律上の扱い

セティゲルム種に分類されるアツミゲシは、日本の「あへん法」という法律で厳しく規制されている。
あへん法は、医療や学術研究に必要なあへんをちゃんと国が管理して、けしの栽培とかあへん・けしがらの所持・譲渡・譲受なんかを取り締まるための法律。
使い方を誤ると危ないから、ちゃんと国が管理してコントロールするよって感じ。
第3条第1号で「けし」の定義がされていて、アツミゲシもこれに含まれる。
第4条でけしの栽培の禁止、第7条で譲渡及び譲受の禁止、第8条で所持の禁止が規定されている。
つまり、拾って持ち帰ると違法、自分の庭に生えていても抜かずに放置していると違法、写真を撮るだけだったら大丈夫。
こんな感じっぽい。
知らなかったでは済まされず、違法行為となる。
自分の土地だったとしても勝手に触らない方がよさそう。
国から許可を受けた人しか扱えなさそうだから、見かけたらとりあえず警察署とか保健所とかに連絡した方が良い。
見分け方は厚生労働省のwebページに公開されている。→大麻・けしの見分け方
アツミゲシは『大麻・けしの見分け方』の7~8ページに掲載されていた。

最寄りの警察署に連絡した

kiccoちゃんさんは、生まれた頃から身内の警察官と過ごしていたため、警察へのハードルは爆低なのであった。
といいつつも、さすがにすぐ警察に通報ってのも少し軽率すぎるか。
kiccoちゃんさんは、まず身内にいる元警察官に電話してみたのであった。
すると、「本当にダメなやつじゃないかもしれないけど、一報入れてもいいかもね」とのこと。
念のため連絡しておこうということで、kiccoちゃんさんは最寄りの警察署の生活安全課に電話をかけた。
「実は、身内に元警察官がいまして、その人にも確認したんですが……」と話したところ、話の通りがとてもスムーズだった。
乗用車レベルだったものがリニアモーターカーレベルになった。
対応してくれた方も丁寧で、すぐに状況を聞いてくれた。
電話口では、
「その植物がどこに生えていたか、もう少し詳しい場所は分かりますか?」
と聞かれたので、発見時には居合わせておらず歯医者さんのお迎えに行っただけの僕が代わりに、スマホの地図アプリを見ながら詳細な位置を説明。
さらに、「なぜそれがアツミゲシだと分かったのか?」と聞かれ、
kiccoちゃんさんは「ェ、ァ、(いつか生で見たいと思っていたから)花が…好きだから…?」と伝えていた。
ちなみに僕はというと、「正直、花にはあまり興味がなくて…僕にはよく分かりませんでした」と正直にお答えした。
「また何か確認したいことがあれば連絡します」と伝えられて、電話のやり取りは終わった。

…と、ここまでが今日の午前中のお話。
実際に警察の方がどんな対応をされたのか、今のところこちらには分からないけれど、またいつかお散歩のついでに同じルートを通ってみて、現場がどうなっているか確認できたらいいなと思っている。

まとめ

アツミゲシが咲くのはだいたい4月〜6月ごろ。
この季節にちょうど咲く花だった。
たぶん…というか十中八九、あれはアツミゲシだったと思う。(kiccoちゃんさん曰く)
ただの道端の花に見えて、実は法律でかなり厳しく規制されている「ヤバいやつ」だというのが分かっただけでも、個人的にはとても面白かった。
アツミゲシは、国から許可を受けた限られた人しか扱っちゃダメな植物で、勝手に栽培・所持・譲渡をすると違法になる。
なので、もし街中や空き地、自宅の庭などで「見た目がちょっと怪しいケシっぽい花」を見かけたら、とりあえず警察署か保健所に連絡しておくのが安全。
ちなみにこの日、kiccoちゃんさんは歯医者さんが怖すぎて軽く鬱になりながら歩いていたはずなのに、アツミゲシを発見した瞬間にテンション爆上がり。
歯医者さんのこと、ちょっとどうでもよくなっていた気がする。

花の力ってすごい。

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